ミスの防ぎ方

点が取れないほとんどのすべての生徒は、

理解をしていないから出来ないのではなく、

暗記をしていないから出来ないのでもありません。


ミスをするから、出来ないのです。

異常なぐらい大量の、安易なミスをするから、

出来ないのです。




こういう生徒に、

どれだけ丁寧に説明をしても、

どれだけ練習をさせても、

ほとんど意味はありません。




完璧に理解していても、

問題を読み違えていたり、

一桁の足し算を間違えたりして、

失点するだけです。




では、何故彼らはそんなにミスをするのか?



理由は簡単です。

ミスを防ぐための工夫をしていないから。



ミスを防ぐために、検算をしたり、

問題の読み直したりする、

そういう工夫を一切していないために、

エラーが一切修復されないままになっているのです。







では、何故彼らはミスを防ぐ工夫をしないのか?

これまた理由は簡単。




「ミスを防げ」という指導を受けていないからです。

指導者のほとんどは、問題を解く方法を教えはしますが、

ミスを防ぐ方法を教えません。



では、何故指導者は、「ミスを防げ」と指導しないのか?



一つ目の理由は、

それが重要だと、指導者自身が気づいていないから。

理解させれば、暗記させれば、生徒は出来るようになる、

と無邪気に信じているから。


そして、どれだけ教えても生徒の点数が伸びない場合は、

全て生徒の能力の責任にして、片付けてしまうから。





二つ目の理由は。

ミスの防ぎ方を教えても、意味がないから。



何故なら。

問題の解き方は、たいがい、一種類です。

あっても、せいぜい数種類。


しかし、ミスの出方は、それこそ千差万別です。



人によって、時と場合によって、全く違う。



その多様なミス全ての防ぎ方を教えることは、

非常に困難です。

しかも、

それらを教えたところで、

ミスをする生徒が、

それらの方法を全てマスターするというのは、

不可能な話。




一方で、そもそも能力のある生徒は、

自ら、

自分のミスの傾向を分析し、

その対策を作り上げているものです。





結局、ミスの防ぎ方を教えるのは、ほとんど意味がありません。


だから、指導者は、ミスの防ぎ方を指導しないのです。







私自身。



長年、生徒に、ミスの防ぎ方をしつこくしつこく指導してきましたが。


そして、自身ミスが非常に多い生徒であったがために、
すさまじく効果的なミス予防策をいくつも習得しているのですが。


ミスを防ぐ指導が効果的だったことなど、ほとんどありません。



多少は役に立てたのかな、と思えたのは、

元々、ミスを防ぐための工夫を、

自分自身で試行錯誤していた、

そしてまだうまい方法を見つけきれていなかった生徒に、

「こう工夫した方がより効果的じゃないか」と、

適切なアドバイスを出来たとき。




特に、「他教科はできるが、数学だけは苦手」という生徒に関して。


私の指導を受け始めて、

劇的に伸びたケースはいくつかあります。


そういう生徒たちからは、

ありがたいことに、

卒業後何年経とうが、

感謝の言葉をもらい続けています。






でも。

私個人の力では、ここが限界です。




ほとんど全ての生徒に対しては、

何をどれだけ伝えても、

その瞬間だけうまくいっても、

その数日後には、全部消え去ってしまいます。



何故なら。


私の指導で、今までのミスに対応できても、

新しいミスはいくらでも発生してくるから。


それら全てに逐一対応するなんて、不可能だから。




ミスを防ぐには、

やはり、生徒自身が、

自分自身でどうにかしよう、と思わねばならないのです。





そうでなければ、

臨機応変の対応なんてできない。



ミスを防ぐ指導には、

ほとんど意味がないのです。





結果、私がどれだけ頑張ろうが、

ほとんどの生徒に対しては、

「ミスを防ぐ指導をしよう」なんてアイデアが全くない指導者と、

大差ない結果しか出せません。





そして、ミスを防ぐ試行錯誤を自分からしている生徒に関しても、

指導者が特別に手を出さなくても、

自分自身で乗り越えられるもの。

私の指導は、あくまでも、

その乗り越えるための時間を、

多少短縮させられる程度のもの。



大学入試、中学入試範囲に関しては、

その「短縮」は、非常に効果的なものになりますが、

高校入試範囲に関しては、難易度が非常に低い分、

短縮しなくても、なんとかなる。

私の指導そのものには、あまり意味はないのです。





ですから。

肝要なのは。



まずは何より、「ミスを自分で防ごう」という意識を、

持たせること。




そして、高校入試範囲という、

全ての勉強の中でもっとも退屈なものを早く終わらせ、

もっともっと高いレベルの勉強に挑むこと。




その二つです。



そしてこれには、家庭の協力が絶対に必要なのです。




























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